ネパール情勢 その後
ネパールでは首相が辞任してから政治的空白が続いていたけれど、ようやく5月23日に新しい首相が選出された。ずっと続いていたマオイストによる議会の妨害や、街頭での抗議活動もようやく落ち着いたところ。といってもこれで問題が解決されるわけではなく、新政権にはマオイストが含まれていないため、逆にマオイストは野党として今後何でもかんでも反対して物事が進まない可能性が大きい。特に2010年5月までに制定されることになっている憲法に関しては、誰もが期限までの制定は難しいだろうと悲観的だ。
さて、新しい首相が誕生することになるその日の朝、実はまた違う次元で気になる事件が起こっていた。私の家からもそう遠くないカトリック教会に爆弾がしかけられ、15歳の女の子を含む2人が死亡し、多くの負傷者が出たのだ。土曜日の朝のミサをねらっての犯行で、ある女性が椅子の下にバッグを置いたまま退室したという。現場には、ヒンドゥー過激派グループの名前で、「ネパールをヒンドゥー国家にせよ」などと書かれたパンフレットが残されており、このグループが疑われている。
ネパールは王政が倒れる2008年まで世界で唯一ヒンドゥー教を国教としていたけれど、これまで宗教的な対立はほとんどなく、特に仏教とヒンドゥー教はうまく融和を遂げてきた。キリスト教を狙ったこのような事件もこれまではなく、今回の件でネパール人もかなり衝撃を受けている。世界中で宗教が原因で争いが起こっている国や地域は数知れず。そんな状態にネパールはならないだろうとは思うけれど、それでも今回の事件は気がかりだ。
ちなみにこのニュースはCNNにも取り上げられた。マオイストの過激な抗議行動などは取り上げていなかったのに、さすが教会が標的になるとアメリカは敏感のようだ。
CNNニュース:
http://edition.cnn.com/2009/WORLD/asiapcf/05/23/nepal.church.blast/index.html
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